舞台の袖からミュージカル観劇

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 縁あって、舞台の袖からミュージカル「鶴の恩返し」を見学させてもらった。観客席からミュージカルを観るのと、袖で観るのとは印象が全く異なるっすね。
何しろ、メイクを施した役者さんたちの忙しさ、袖に戻ってきたかと思えば「ささっ」と姿を消し次の瞬間には反対側の袖にスタンバっていたりするのにもおどろいたし、一方で、時間的に空きがあると、適役同士が和んで談笑してたりする光景が展開する。
まぁ、当然と言えば当然なのだろうが、実に不思議な異空間を体験できた気がした。


 ストーリーもオリジナリティがあったような気がする。鶴がやってくるのは老夫婦の家なのである。私の記憶では、若い男一人が貧乏暮らししているところにやってくるものだと思っていたが…。
鶴が機を織っているところを発見するのも「当事者」ではなかったりするので、かなり「事件性」が出てくる。


「施し」→「お礼」→「約束」→「事件・事故」→「別れ」


この流れは「鶴の恩返し」独特のものがあると思う。
昔話的には「施し」→「お礼」で完結するパターンが非常に多いと思うし、「約束を破る(られる)ことで急展開」ってのは、ストーリーとしてサスペンスではないかと言えなくもない。
『めでたしめでたし』では終わらない切なさがある。
しかし、それだけに中間部分での「幸せに暮らしている時期」というのが輝いてくる。


今回のミュージカルでは従来の「鶴の恩返し」にとどまらず、更に「人は一人では生きていけないものだから」というテーマも前面に出ていた気がした。それはRPGゲーム等にあるような「友情」とか「仲間」というものから更に突っ込んだ「人は一人では生きていけないものだから」になっていたのである。「思いやり」とか「愛」が物語をオブラートで包むようになっていたのである。
そう、これこそ人生においてとても大切であり、学び、育んでいかなければならないものなのだなと実感した。


エンディングで「じぃぃん!」と来てしまった私、涙もろい年頃さぁ。





で、お家に帰ってみたら、「あさ開」の新酒が届いていた。
新酒って、素敵な味ですよね。
若さと清々しさを堪能できる。
本当は会津の「中将」の新酒を飲みたかったんだけでど、気がついた時には「今年の分は終了しました」になっていた。くそう、飲んべぇは行動が早い。


ならば福島よりももっと北上したエリアならば、まだ新酒に間に合うはず!…ということで、秋田、岩手、山形の新酒をチェックし、この「あさ開」と「八海山」のオーダーに何とか間に合ったのだ。「ふぅ」である。日本酒版のボジョレー・ヌーボーみたいなものなのさ。ワインよっか、こっちの方が私には向いてるな(^^;


ポン酒を飲みつつ、ミュージカルを思い出し、反芻・・・これでまた「じぃぃん!」と思い出し泣き。。


涙もろい年頃さぁ。。。