「Accept」のメタル道

 へヴィメタルを語る時、時にヴィジュアル面とかを重要視するバンドがいたりするもので、それを評価するか批判するかは脇に置いといて(笑)、その対極に「下品」ってのがある。
案外、この「下品」が最重要項目として評価されなければいけないバンドもあるんですな。


 その最右翼は個人的には「アクセプト」でした。
ここの初代ボーカルのウドさんほど強烈な人には中々見当ることが無い。
特に「ファスト・アズ・ア・シャーク」の楽曲は強烈過ぎてた。


Accept - Fast as a Shark


「ハ〜イディ、ハイド〜、ハイダ〜♪」ですよ、意味分かんないけどヒアリング完璧でしょ? ハイジですよ、先生。アルプスの。多分。
「ハイジに〜、ハイジの〜、ハイジが〜♪」みたいな歌詞ね。
なんて牧歌的なんでしょう。
その牧歌的過ぎる世界が突然、ウド先生の破壊的下品シャウトで引き裂かれるのです。
本当に引き裂かれるんですよ、怖いったらありゃしない。
ほんで、最終的には「肝〜っ!!!」と叫ぶんだ。「キモ」だぜ? およそ今から30年近くも前に「キモい」の原型発音があったんだぜ。やっぱ、ドイツは日本に近い。


んが、それほどにまで下品を感じてたバンドなのに、それから時を経て、いくらメンバーチェンジが進んだからと言って、そんなに意識が変わる訳でもないのに、物凄くかっこいいと思えるようになってきちゃう。


Accept - Teutonic Terror


皆で並んで演奏するなんて、なんてベタでカッコいいんでしょう!(笑



そして、このバンドで私のいっちゃんのお気に入りが、「D−Train」だす。


Accept - D-Train


このドラミング、1番と2番の「間」のドラミング!!
たった2小節なんだけど、これに全てが集約されている。ヘヴィメタルの金字塔だな(と思っている)。


主旋律ですか?
だって、「フライングV」2丁で攻めるツインギター・メタルっすよ。
まさに王道じゃないですか。ダブル直球の大直球メタルですよ。もはや変化球一切なしですって。メタルはこう演るんだっ! みたいなね。


熟練の技が光り輝けば160km/hみたいなスピード感は要らないんだ。
125?/hでも充分に速く聴こえさせる技があるんだよ。ってね。



余談ですが昔、「Accept」ってのを何処をどうしたのか、どうしても「Actress」と言い間違えてしまうことが多うございまして。そのたんびに友達からは「え?なに?18禁雑誌がどうしたって?」と揚げ足を取られておりました。
まぁなんだ、18禁という意味では「Accept」もいい線行ってる気もするな。ダークだもんな。。。