本を読むことについてのちょっと雑感

 本を読む時間が中々取れないくせに、「今度はあの本を読んでみよう」とか、「今はどんな本があるかなぁ」なんてことに非常に興味があったりする。
なわけで、書店に行くとレジカウンターの近くに『どうぞご自由にお持ち帰りください』とばかりに置いてある書籍目録をみつけると、しこたまもらってくる私。
 いつも楽しみにしているのは「新潮社」。なぜだかは知らないけれど、ここの明細目録は結構読んでいて楽しいものがあるです。その他にも「角川文庫」「講談社文庫」「朝日ソノラマ文庫」などなど、其々に新刊のリストもさることながら、各々の「芸風」が見え隠れしているようで結構楽しい。
 で、気になる作品に出くわすと、何時買うとも知れないが「とりあえずドッグイヤー」したりする(笑)。

 ちょいとフックの入ったところの目録で「集英社」の「漫画文庫目録」ってのには驚かされる。往年の70年代コミックから現在に至るまでの有名どころの漫画が文庫化されていてそれを一挙に纏めているのですが、…そう、ジャンプとマーガレット、りぼんあたりが基礎になっているんだろうけど、ちゃんと作品の一コマをフューチャリングしながら解説が載っているんだねぇ。おもむろにページを繰っていたら、その大半を今までに読んだことがあるということに気がついてしまって、我ながら呆れてしまった。私ってばそんなにも漫画を読んでいたか!?(やれやれ)

 そういえば「ハヤカワ文庫」ってのがある。これ、SFで有名です。
昔はこのシリーズがとても好きだった時期があったのだけど、最近ではあまりモチベーションが上がってこない。普段の生活がSF以上にSFになってきているように感じるから(?)、むしろ擬似リアリティーのものの方を好み、その次元に自分を擬似投影する方が嬉しいようになってしまったのかもしれない。非日常よりも、ちょっと日常になるかもしれないけどやっぱり日常には至らないであろうかすかな可能性のほうが面白くなってしまったようです。

とはいえ、一方でTVドラマは殆ど見なくなった今日この頃。

 何でかと考えたら、シナリオもさることながら舞台設定やら状況設定に、「生活臭が不自然に無いもの」とか「自分では求めたくない生活臭を感じる」なんてことがあって、親近感を感じないというか、魅力が無いものになってきてしまっているんだな。うん。

 そういや以前は人生を考えさせられたり、深刻になってしまうような作品にはこの上なく興味を示していた私だったけど、最近はそういうものが物凄く苦手になってしまった。日常生活に疲弊しているわけでもないけど(いや、疲れているか・・・苦笑)、そういう状況だからこそTVや小説の世界には「胸のすくような」楽しいものを求めるようになってきているのかもしれない。日常で苦労して、画面でも文面でも苦労するのはお腹一杯になりすぎちゃうんだろうな〜、きっと。