時々、自分の田舎のお酒が飲みたくなる。

自分の実家、千葉県は成田方面に有名と目される地酒が三種類ある。
昔はそのいずれもが全国区の銘柄だと信じて疑っていなかった。

三種類とは、仁勇(ジンユウ)、長命泉(チョウメイセン)、甲子(キノエネ)のこと。












とりわけ、成田に近いところで言えば長命泉が一番馴染みがある。他の二銘柄についても、倉がそんなに離れたところにあるわけではない。神崎とか酒々井・佐倉方面だもの。


実際にその辺りに車で出かけることがあったら、街中を注意して見て欲しい。すると、気が付くと思うが、例えば酒々井佐倉方面の酒屋とか飲み屋の看板には、お店の名前と一緒に「甲子」の文字が踊っているものばかりさね。それだけ地元では浸透している銘柄と言う事。

東京に住むようになって、近所とかの酒屋や飲み屋の看板を見ると、色んなのがある。ビールに関しては四大銘柄に絞られるだろうけど、日本酒って物凄く種類が多いし、そもそもメジャーどころが浸透しているから「松竹梅」「月桂冠」「日本盛」「大関」などが基本形にあって、ちょっとフックが入っても「菊正宗」「黄桜」「白鶴」「白鷹」だ。
東京の地酒である「澤の井」の看板はあまり見ないし、中央区八重洲辺りに営業拠点を持っていた「櫻正宗」もあんまり見ない。
人が集中している都心部では「ご当地地酒」が生存し続けるのは困難なのかもしれません。



で、此の度、実家方面地酒をかなりゲットした。
まんじりと眺めたり、ちびりちびりと飲んだりしている。
非常に美味い。・・・ラベルが基本的に純米とか吟醸となっているんだから美味い筈だな。
ずっと昔は、地酒って美味いかどうか分からなかった。。。その原因の一つには常に本醸造のバージョンしか飲んでいなかったからだろう(苦笑)。


もっと言ってしまえば、本醸造の本領を私が知らなかったからかもしれない。
実は日本酒の本道は本醸造にあるんだよね。これ、最近確信を持てるようになったばかりである。(ってか、実家にいた頃って未成年じゃん!!)




余談だけど、子供の頃はさ、一升瓶の酒の「蓋」を使った「おはじき」が流行ってた。
勝ったら弾き飛ばした酒蓋をゲットできる。
当然、上手い奴は沢山の蓋をコレクションしていた。


…でね、


地元の地酒は色んな酒屋に納品されていたから「普通アイテム」としてあんまり有難られなかったんだな。 


『チッ!また仁勇かよ!もう俺、これ、いらねーよ!』みたいな。


実はそれこそが、レアアイテムの酒蓋なんだと知ったのは、大人になってからの事でした。
(ぞんざいに扱ってすんませんしたっ!>仁勇・長命泉・甲子さま)



そうそう、子供内の間では「剣菱」の酒蓋は猛烈に人気度が高かったっけ。


剣菱って、成田ではレア・アイテムの一つだったし(今では普通に買う事が出来るけど)、なにしろあの剣菱のデザインがかっこよかった。
その剣菱が、実は飲んでも美味いと言う事を知ったのは、さらに大人になってからの事でした。(当たり前ですな、はーい。)