数字の表記方法について思った事

那由他」。


 私がこの言葉を最初に目にしたのは、ずーっと昔の「日本IBM」の企業広告(TVCM)だった。
「日本には古来より我々の想像を超える数の表示方法が既に存在していた・・・」というようなナレーションから始まり、「壱」「拾」「百」「千」・・・と、漢字桁表示をテレビ画面にひとつひとつ表示しながらゆっくりとカウントアップしていったのだ。その当時の私には「兆(ゼロが1の下に12個)」「京(ゼロが同じく16個)」が知っている最大限の桁だったのだが、そのCMを見たらもっと上が存在していて、果ては「恒河沙(こうがしゃ)」「阿僧祇(あそうぎ)」「那由他(なゆた)」「不可思議(ふかしぎ)」「無量大数(むりょうたいすう)」となるそうな。
実に、無量大数に至ると1の下にゼロが68個も並んでしまう。物凄いレベルだ。


何より驚いたのはその表記方法。
阿僧祇」とか、「無量大数」とか、表現がとにもかくにも「かこいい!」。
中でも「那由他」って桁表記のかっこよさには沸き立つものがあって(多分語源を辿ればサンスクリット辺りになるのでしょうな)、この言葉を使って詩を書いてみようかとか、バンドを作ったらこの言葉をバンド名にしようか等と思ったものでした。


 ところが、世の中似たようなことを考える人は沢山いるもので、そのCMから程なくして佐々木淳子さんという漫画家が「那由他」と題するマンガを発表してしまった。
くそう、先にやられてしまったか、早い者勝ちだもんな〜、残念。



ところで、私は仕事柄、経理財務に携わっているけれど、数字について思う事。


 算用数字の表示方法のカンマ(,)の置き方って3桁ずつになっていますよね。
で、それに呼応して英語ではサウザンド・ミリオン・ビリオン・・・ってなるではないですか。
 算用数字がもともと輸入モノだから仕方がないけれど、こちとら日本人の私にはカンマの置き所がどうにもしっくりこないことがよくあるんだな。


 一、十、百、千と、ここまでは一桁ずつ上がっていくから自然に馴染めるけど、万から上がどうも困るっすよ。
 最近は慣れて来たけど、例えば2万円と書くのを20千円と表示したり、12億円ってのを1,200百万円と書いたほうがいい場合があったりしてね(仕事上のシートやコメント文です)。


(どうしてカンマと桁表記が合ってくれていないんだ!?)と、困りました。


思えば、漢表記では満より上は千倍ではなくて万倍になっているからこういうことになる。
しからば、日本においては1万円を10,000円とは書かないで、1,0000円とすれば宜しい。
1億円だって100,000,000円ではなくて1,0000,0000円の方がいいではないか!
…なぁんてね。


国際基準よりも身近な不都合を解消したい…(^^;