80年代考のひとつ

















 80年代、女性は『セーコちゃんカット、デッキシューズ、パーカーシャツ、ブルーのアイライン、パール系口紅』から、バブリーでイケイケの『ワンレン、ボディコン、シャネル・ヴィトン系バッグ』にシフトしていきました。そのどちらも、完璧な没個性コーディネイトだったけれど、特にワンレンは80年代中後半を象徴するひとつの髪型だったといえるわね。嫌いじゃなかったけどさ。あんまり得意でもなかったから、「ふぅぅん、へぇぇぇ〜」程度でTHRUしたっけ。

















 一方、同時期の男性の場合、何故か「刈り上げ系」が流行りつつ、しかし「前髪は長い」という変な髪型が流行っていた。これもひとつのMTV効果だったのかもしれない。
みんなそういう傾向があったけど、やっぱり私はTHRUした。

では、自分はというと、・・・単純にロン毛に憧れてた。
少女漫画とロックの影響をどっぷりと受けてたのであります。80年代にして70年代のそれを。異端になるわけだ(苦笑)。

さて。

 70年代後半から80年代の初頭にかけて世間を席巻していた「耳あたりの良い音楽」。そうね、サーフミュージックとか、フュージョンとかね、そういうやつ。何か無理してアクティブを装って、ハッピーを気取ってるの。今でこそ『普通』に聞く事が出来るけど、当時は意地になって嫌っていたっけ。
そういうのが幅を利かせている分だけロックは部屋の隅に追いやられ、我らロックを求める人種は地下界で「いつの日かきっと、また我等がロックが世界に広まる時がやってくるにちがいない!だって、世間全体が脳天気にふるまえるはずは無いのだから!」とくすぶっていた。骨太なロックの再来を求めていたのだ(その一方で、フォークソング聴いてましたが)。その当時にして私の望んでいたロックとは、ブリティッシュ系70年代路線のハード・ロックであり、プログレッシブなものでもあった。

そして、その日がやってきた。

80年代、再びロックが頭角を現してきた。
んが!
その「ロック」は、「ヘヴィメタルLAメタルに代表されるそれ)」と呼ばれ、僕にとってのハードなロックとはちょいと趣を異なっていた。この辺、ちょっとすれ違い部分がある。確かに、RATTモトリーなどは好きだったし、ファストウェイ、ドッケンなどなど、聴くには聴いた。でも、完璧にはまる(理解する・「いいよねぇ!」と言える)には時間を要したのだ。(結局好きになっちゃったけどね・・・笑)
だって、やたらと続放弦を強調した速めの8ビートとか、機会ある毎に「YeAh−−−−!」と高音シャウトのボーカルは、ちょっと「行き過ぎ」の感があったんだ。
結局慣れちゃったけどね。(^^;

只ひとつ、成り格好には『最初』から惹かれるものがあった。



これもまたひとつのステレオタイプだけれど、ワンレンとか刈り上げ系とかよりも遥かに僕の中では意識が高かった。






ジャンプスーツとか、レザーパンツとか、鎖ジャラジャラ系ベルト&ブーツとか・・・。
思いっきり髪を伸ばして、やって見たかったなー。


・・・


実現はしなかった。


それをすることに恥じらいがあった。


それを今、やや後悔している(笑)