今までで一番感銘を受けた話は何ですか?

先日「今までで一番感銘を受けた話は何ですか?」という話題を取引先さんとやりました。
小説、教養本、体験談などから印象的だったものを話すんかな?…なんて思ってたら、

「実は、TVアニメ『タイガーマスク』の伊達直人が改心する回のやつが脳裏にこびりついててねー。」
いきなりそういう回答が来て「じぇっ!」と反応するのが精一杯だった。

「それって、どういうやつっすか?(ってか、何ですかそりゃ?)」

「おぉ、いいことを聞いてくれた!」



…いや、だって、聞くしかないでしょ、それ。


「実はだね、この『改心の回』(と、本人は決め打ちしている)は、生きていく基本原理であり現代社会の問題点をえぐり取ったような、…もうね、幼心にガツーン!ときちゃってさ、学校の道徳の授業よりか何倍も濃度が高くてさ、俺の人生観を揺るがしてくれているんだよ、今でも!」

そんな感じで熱く語る先輩…。

そしたらYoutubeにアップされているというぢゃないか。
お家に帰って視聴しますた。

黄色い悪魔・タイガーマスク・伊達直人が正義に目覚めた瞬間

話の内容もさることながら、そもそもの設定からして「重い」タイガーマスクだ。
そういう中にあって、社会を生き抜いていく立ち位置というテーマ。

反則の限りをつくしながらも「勝つことが全て」であり、勝たなければ意味がないとするタイガー。しかし、子供がその生き様を真似て大人になろうとしていることに、罪悪感の葛藤が起きる。勝つためなら何をしてもいいというのか、いや違うだろう、だがフェアプレイだけで渡って行けるほど世の中は甘くないじゃないか。。
この煩悶をさ、もの悲しいギターの調べに乗って視聴者の子供達に突きつけてくるんだぜ。
しかもハーモニカまでフィーチャリングしてくる。ずるい。なんて哀愁なんだ。

ケン太(たぶんこう表記するに違いない)という、ありがちな「聞かん坊」。そいつの間違った考えに試合そっちのけで耳をそばだてるタイガー。ケン太に向けた背中がアップする。
そしてルリ子先生の「タイガーマスクさん!」と、呼びかけが来る。タイガーマスクに向かって「さん!」ですよ、「さん!」、嗚呼。だめだ、「さん」付けは。
そのミスマッチぶりの清純派。
爾来、「さん」付けの威力はすごいものがあります。(黄金バットの「コウモリさん!」しかり。…それしか思い浮かばないけど。)


社会人になった今、フェアプレイで根性見せているかい?

なんか、自問自答をしながら夢にうなされた昨夜でありました。( ^^) _旦~~