「王家の紋章」について〜


 …ってか、昨日、本屋さんに行ったら「王家の紋章」を売っていたのを見かけたのだ。
56巻。買ったわけではない。
まぁあれだ、「ワンピース」にはかなわないボリュームだが、時系列で検討すると、そのワンピースですら足元に及ばない。
驚いてしまうのは、それがまだ現役ということ。調べたら『完結はしないらしく、作者が生きている限り、終わらないと見られる。』という恐るべきスタンスであることが判明した。まさにロック魂。
昔はよく読んだなぁ…と思ってたら、ブログでも昔、この件を取り上げていたのに気がついた。



〜(かなり昔の記事より;若干推敲)〜


 凡そ少女漫画に手を染めた人であれば、たとえその内容は知らなくともタイトルだけは深く心に刻み込まれているであろう「王家の紋章」。
かつて私もこの作品を読んだことがあったが、今では遠い記憶の彼方へ吹っ飛んでしまっている。
それが、ひょんなことから単行本を何巻か入手してしまい、この機会に今一度復習する局面に入ってしまった。それに先立ち、ビックリしたのはこの作品まだ「現役」であるということ。足掛け何年になるんだ?>紋章


 お話しを要約すると、主人公のキャロルという考古学好きなアメリカ人の女の子がエジプトは王家の墓に訪れ、呪いをかけられ3000年昔にタイムスリップ。んでもって、過去(エジプトの王朝が栄えていた頃ね)と現代を行き来しながら古代エジプトの王様と恋に落ちる…。そんなステージをベースにしている。
で、その流れはというと「逃げる→捕まる→ナイルに落ちる→現代に戻る→また過去に行ってしまう→トラブる→逃げる→・・・」をひたすら繰り返す。このパターンがずぅーっと続いている。うっひょー!Rock'n roll !!
 太古の昔に主人公は行ってしまうが、折を見て「その頃20世紀では…」というスポット情報(?)が1ページくらい挿入されているのにも汗をかく。主人公は物凄く色んな事件に巻き込まれながら日々を過ごしているのだが、その間にあっても20世紀の現代(今では21世紀ですね)では、ひたすら行方不明になっている主人公を捜し続けているシーンだけが紹介されるのだ。「お〜い、キャロル〜!どこだ〜!!」の1コマが欠かせない。
まるで現代では時間が止まっているのではないかという錯覚すら覚えてしまう。
すごい呪術漫画だ。


 漫画家の世代のせいなのか、時々懐かしすぎる言葉使いが出てくるのもポイント。「おのれ!たばかったな!」みたいな。今では中々出会えないフレーズであろう。50歩譲っても「くそう!だましたな!」が精一杯ではないだろか…あ、でも、舞台が古代エジプトだから昔風の言葉使いを18〜19歳の青年が使ってもおかしくないのか!?
「けどられぬようにしろ!」ってのも最初読んだときには意味を掴めなかったし。
それにしても古代エジプトとはいえ、昔風の言葉使いが日本で言うところの「時代劇風」なのを援用しているのがなんとも趣深い。


 さて、過去の少女漫画などに出てくる登場人物には、やたら外国人名がつけられてたことが多かった事を思い出した。今では外人の名前を振っている作品に出会うことの方が逆に困難なものです。
日本人名による少女漫画が主導権を持つようになったのは、ある意味喜ばしいこと。それって少女漫画のステージが「標準」になったということか。
昔は、日本国民が欧米の「家庭スタイル」などに物凄く憧れていた為にそういう風潮(少女漫画でも欧米を意識して)が出来上がっていたのかもしれないね。


で、少女漫画での名前の付け方、外国人名が流行った頃は面白い傾向があったという話し。


 前段の「紋章」では「キャロル」がそうであるように(あ、紋章は現役でしたね、失礼)、「ジャン」とか「ミッシェル」とか「エレン」、「ジル」、「サニー」…色んな名前の外国人の登場人物がいた(中には「ビッキー」とか「リミィ」とか今ではこっ恥ずかしいのもあったな)が、外国人の名前の一般傾向って物凄く偏見じみていてすごい。



例えば「ジョニー」。
「誰」の「どんな」作品であれ、ジョニーという名の人物は比較的不良青年でバイクなどのマシンが好きだったりすることが多い。


「カトリーヌ」。大体どんな作品でも可愛らしい、綺麗な女性に命名される。


「ビル」という脇役はやたら聞くが、主人公で「ビル」と言う名前の作品には一度もめぐり合っていない。
「ビル」はいつも主人公の相対する(ライバル)グループのメンバーだったりする。




「スタニスラス」には、英語の教科書以外で出会ったことはない。 

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まぁ、なんだ。
時を経て、今この記事を読み返した私。
全く同じ感想・印象を今でも持っているんだから、自分も時間が止まっているなぁ。などと。
(^^;




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アマゾン・ドット・コム君、んなこと言わなくたって判ってます。