「シールズ&クロフツ」という爽やかなフォーク・ポップ・ユニットがいたのを知ってます?

 70年代、私にとっての70年代は、音楽的な幅を思いっきり広げてくれる世界が展開した時代であり存在だったと思ってます。

 何しろ、幼少期、自分が音楽に触れることができるツールがTVしかなかったのが決定打だったな。
いや、違うか、確かにラジオ・AM、FM、の世界を知らなったわけではないんだけど、貪欲にそっちに耳を向けようという意識がなかったというか、いやそうじゃないな、単に音楽とかはTVから情報を入手するのが「普通」であるという意識があったんだわ。

 おかしいよね、そういう情報操作を受けていた訳でもないのに、自分で勝手にそういうイメージが出来てしまうってこと。
それはすなわち、自分の周りの友達とかが基本的にTVの話題しかないわけで、あってもマンガ本とかの書物ネタなわけでして、ラジオネタで盛り上がるにはまだそういう年齢に達していなかったというか、ほんと、活用してなかったんですね、みんな。

 それがね、ある週末の部活で、誰かがラジカセを自転車に乗っけて、FMをガンガン流してましてね。その時に本気で新鮮な洋楽に触れることができた。
カーペンターズ「プリーズ・ミスター・ポストマン」だった。

 もちろん、洋楽に触れた一番最初がその曲なのではない。幼少期に親戚の家で耳にしたビートルズの「抱きしめたい」とか「プリーズ・プリーズ・ミー」、フォーシーズンズの「シェリー」、ヴィレッジ・ストンパーズの「ワシントン広場の夜は更けて」など、洋楽として好んで聞いていた曲は何曲もあるし、物凄く好きだったのも事実。
ただ、何が違うかというと、オンエア状態で、リアルで触れた洋楽という点で、カーペンターズが初めてなのでした。

で、思いっきりハンドル切りますが、

シールズ&クロフツのことを書きたくなりました。(失礼っ)

seals&crofts.jpg まぁ、今、この瞬間、彼らフォーク・ユニットの事を語っているのなんてのは、世界広しと言えども、ここくらいじゃないかなー?
 (^^;
 そのくらい、今となっては珍しい領域に存在してしまったフォーク・ユニット、「シールズ&クロフツ」。

 いや、シールズ&クロフツって、それはそれで、当時はかなり人気のあったユニットだったと聞いてます。当時ってのは1972年ぐらいの事なんですがね。。。
もっとも、私が彼らのことを知ったのはそれよりもかなり後になってからなんだけど。

 当時、自分が音楽を知るためのツールはさっきも書いたけど、もっぱらTVばっかりでしてね、ラジオと言うツールを知って(と言うか、秋葉原でキットを買ってきて組み立てたりしてたんだぜ・・・電気系オタクのはしりさぁ・・・オタクにはなれなかったんだけんどもね)、そこから自分の音楽を知るツールに大きな変化が生じたんですわ。
自分が作ったラジオ。これでもって、寝しなにイヤホンで番組を聴くってのが一つの楽しみになっていったです。
そして、そういう「遊び」と言うか、「楽しみ」が増えて、色んな番組のファンになってった。ついでにTVから距離を置くようになっていったんですな。。


ラジオドラマ、「アラスカ物語」新田次郎原作、出演;劇団四季
ラジオドラマ、「藤山寛美太閤記」。
東京放送・・・「ヤングタウン東京」桂三枝
同じく東京放送歌うヘッドライト」提供いすゞ自動車。DJ馬場こずえ
(馬場こずえさーん!ファンでした!ファンの集いに行ったけど、入り口で恥ずかしくて退きかえしちゃったりしてました…)
ニッポン放送、高嶋ひでたけの「まだ宵の口」、欽ちゃんのどーんといってみよう!(TVへの移行期だったんだ)
あ、いかん!また違う方向にハンドル切りそうだ。

 そうじゃない、今回話したかったのは、そういう中で、どこぞの音楽番組で(多分、日立、ミュージックインハイフォニックだと思うんだが)シールズ&クロフツの「サマー・ブリーズ」を最初に聞いた時の衝撃がすごかった。

この曲、基本的に哀愁フレーズなんだが、妙に爽やかなアレンジが施されている。
こういう低湿度なサウンドは日本では絶対真似できない。
…などと妙な感心をしたのを覚えている。

もちろん、70年代フォーク・ソングともなれば、当時の最右翼はジョン・デンバーであり、ジャニス・イアンであり、エミルー・ハリスだったりするわけですが、ほんの数年遡るだけで、舞台の主役にちょっとした変化があったんですよね。


Seals and Croft - Summer Breeze


このイントロのフレーズ「ちゃららら〜ん、っちゃっちゃ、ちゃららら〜ん♪」が好きだったっけ。ハーモニーも中々のものでした。


実は彼らの楽曲には、もう一つ印象に残る曲がありましてね。

Seals & Crofts - I'll Play for You 

どうです?
この70年代アメリカンポップスの金字塔的メロディーにアレンジ、ピアノの和音、ギターのほんわかフレーズに、ブラスのソフトタッチ、クラリネットも爽やかであるし、なんじゃその自然すぎるストリングスは!?…
ってなわけで、初夏の風を受けてしまうわけですよ!(いかんね、完全に自己陶酔に入ってるね)


まぁ、そんなわけだ。

 いつの日か、こういう大きく包んでくれる優しい日差しのような世界で、木漏れ日の射す芝生の上に、白いテーブルかなんか置いてさ、白系の服に身を包んで、紅茶でも飲みながら背伸びなんかしてね。小説など読みつつ、午前中をまどろむんですよ。そういうのに浸りたいなー♪(…って何時の将来なんだ!?)