いやぁ、何だかんだ言ってもねぇ
先日、あれだけラウドロックな話を書いておきながらこう書くのもなんだけど、昔聴きこんだフォークソングを聴いてしまうと、しみじみと耳を傾けてしまうものなんですよっ(苦笑)。それが、かぐや姫であり、風であり、オフコース(初期)であったりするわけですな。
えっと、実は、何の気無しにようつべで検索してたら下記の通りヒットしてきちゃって、そんなわけでじっくりと聴いてしまいましたのサ。。
・・・いやぁ、やっぱ、名曲でしょう。泣けるし。。
以前も書いたことがあるけれど、70年代を挟んでこの時期は「歌謡曲=両想い」、「フォークソング=片想い」、「演歌=禁断」の図式がみごとに成立した時代でした。
で、フォークのジャンルの中で、オフコースは常に「失恋の美学」を追求していたように感じています。あ、いや、単に私が不遇で、それに共鳴する音楽としてオフコースを勝手に位置づけていただけなのかもしれませんがね。(^^;
まぁいいや。とにかくこの曲「ワインの匂い」も何度となく聴いたひとつだったさ。オフコースは、特に初期の頃の作品群が好きですね。5人オフコースはちょっと「濃い」ので苦手。初期の頃の「淡さ」が思いっきりストライクゾーンなのである。
確かに、カーペンターズのコーラス手法をモチーフにしている楽曲は多いと思うけど、それらは決して単なる模倣ではなく、彼等なりの素材に昇華していると思うんだよね。
そんなわけで「ワインの匂い」。
曲の構成は「イントロ・1番・間奏・2番・イントロ」と実に単純明快。そして歌詞がストーリーになっている。
自分の妄想とごっちゃになっているが、なるべく忠実に再現すると、主人公の「僕」がいて、好きな女性がいるんですね。その女性、どうやら最近男と別れたようでその気持ちを歌にしてはピアノを弾きながら口ずさんでいるようなのです。
(ここで私の妄想;この少女は白いブラウスを着ているに違いない。セミロング系の髪型ね。で、窓辺と言ってもそれは洋館風の家の2階。開けた窓からレースのカーテンが風になびいているに違いない。端っこには小さなガーベラのような花が活けてあってね。。)
で、その娘(こ)をただ遠くから眺めているわけではない僕。ある日、そのひとと二人で歩くことがあったのだけれど、その時そのひとは「もう私は誰も愛する事はない(わ)」と恋愛に対しての決別発言を聞いてしまう。
(「僕」は当然ビックリするし、「え!?僕に向いてはくれないの?」と思った事であろう。)
そして畳みかけるように「ありがとう。貴方はいい人、もっと早く会え(て)たら・・・」と言われてしまう。
「うぉー!」である。
意中の人にこんなこと言われたら、つんのめるしかないではないかっ!!
というわけで、「ぐっ」ときてしまうのであった。
結局の顛末は2番にあるのだけれど、とにかく何処までも失恋の美学なのである。メルヘンなのである。岩館真理子であり、田淵由美子であり、太刀掛秀子なのであるっ!!
(ぜー、ぜー・・・)
そういや、この当時は「遠くから意中の人を見つめる」系の歌が多かったな。片想い系の素材フレーズとしては常套句でもありました。
あぁ、遠くから眺めるだけでテンションがあがる初々しさよ、それが犯罪になっちゃう今の世って、一体なんなんだ!?
超大砲の望遠レンズで野鳥を撮る光景は「すげぇ!」なのに、
超大砲の望遠レンズで少女を撮る光景は「やべぇ!」だもんな。
ま、さすがにそういう経験はないけれど、中望遠で狙った経験の持ち主。プチストーカー、のんきでした。もうしません。・・・って、そんな暇ないわさ!
暇、欲しい。