70年代プログレの恐るべき現代伝承者;Anekdoten


ankdoten.jpgしかし、何処からどう聞いても60年70年代サウンドなんですけどね。

「アネクドテン」と読むのかな?

Anekdoten - The War Is Over

 このバンドのことは、先日「ようつベサーフィン」していて偶然に知ったのだけど、スウェーデン発のネオ・クラシカル・プログレ・バンドのようでございます。元々彼らは往年のプログレッシブ・ロックの雄『キング・クリムゾン』をリスペクトしていて、かなりコピーとかもしていたそうだから、技術的にはそれなりのものを持ち合わせていると思われまする。

 しかし、彼等の凄いところはコピーで終わらなくて、その「まんま」ラインナップしてきてしまう勢いにあるのですな。結果、この哀愁というか、「ふわ〜ん」としたハーモニー、サウンド構成などは、思いっきり「かつての」それを感じるんだよね。カメラ・ワークとかまで古く見えるし。
謎の3人組の登場の構図など、英国BBC風、もしくは60年代後半テレビ深夜放送CF風だ。この雰囲気ってば「ウッドストック」じゃないですか、「ひまわり」ではないですか、「8月の濡れた砂」ではないですかっ!(違うか…笑)。

とにもかくにも、2003年発表作ですって!?

信じられません。
懐古趣味と言ってしまうにはあまりにも本気度のレヴェルが半端じゃないっす!
だから僕は、このバンドが好き。
気が付いたら、もう10回位は再生して聴いてるし♪

平然とフルートがハーモニーに参加してくるアレンジ、
正面からメロトロン使う勇気(しかも多用!)、
大業なアコギの前面フューチャリング!!!
解決音でメジャー7にして、更にマイナー調にしてしまう技。

もうね、どこからどもまでも60〜70'sのソレだ。
クリムゾンのみならず、P・F・Mやら、フォーカスやらの匂いがそのまんま継承されていている。

うははは♪
ここまでやってくれると非常に嬉しい。

 昇華して更なる新しい境地なんて、これっぽっちもない潔さって言うんですか?
うん、「あのバンドのここが良かった」というような過去形的な考えではなく、現在進行形で「このバンドのこの部分が良いよね」と(当の)曲の発表からン十年経っていようが、おかまいなしの評点をぶつけ、インスパイアされ、リスペクトし、模倣してみる、その全てにおいて「どっぷり」である。
彼らにとっては、ン十年前に流行った曲のタイプ(スタイル、アレンジ、音色)の時間的な「風化」なんてのはお構い無しで、新鮮な響きをもって当時と対峙しているのだろうね。いや、「当時」なんて意識もないわな、きっと。クリムゾンやフォーカスは「今」なのだ。(ってか、このバンドのメンバー、リアルタイムで初期クリムゾンとか聴いていたとは思えないし)

非常に嬉しい私だが、このバンドを素直に応援していいものやらどうやら・・・フクザツだ。(あ、いや、応援してるんですけどね・・・笑)

(^^;