今更かもしんないけど、今更で片付けてはならないジーン・ケリー

ジーンケリー.jpg 唐突ですが、ジーン・ケリーといえば、往年の名男優ですわね。
あまりに往年過ぎてあんまり本気で映画を観たりすることはなかった私だけど、この度、ふとしたきっかけで観るに至りました。

 彼の作品で一番有名なシーンと言えば、ご存知「雨に唄えば」のあのシーン。(そういや、こちら東京の2009年5月8日の朝はとんでもない豪雨でして、わたくし、スラックスの折り目は完璧に消失してしまいました。ごわごわズボンになってもうた。・・・普通、こう言う状態になると、マイナー調な気分に支配されるもんだけど、ジーン・ケリーのあのシーンを思い返すと、「晴れても良し、曇りても良し、富士の山」の心境にならんといけないわと、心が煥発されるです。)
あ、いやいや、そうじゃなくて、「雨に唄えば」。
 昔この映画を見た時には、単に『雨に濡れながらもステップ軽快に歌うシーン』と解釈してたんだけど、今観るともっと深い感慨を受ける。

 ジーン・ケリー、伴奏の後、いきなり主旋律を歌うのではないのだ。
 最初、「ドゥットゥ、ルンルン、ンルゥル、ルットゥルンルン〜♪」と口ずさむんだけど、ここんところを実にご機嫌に歌い上げている。
 後半、「水溜り」で「ばっしゃ、ばっしゃ!」とステップするシーンがあるんだけど、雨水を蹴り上げることで、タップの効果を映像的に増長しているだけではなく、本気でキッズ遊び感覚100%な光景が展開されているのだ。本気で水遊びに興じる男の子に変身しているのだ。前かがみでガニマタになって、思いっきり水溜りに足を突っ込む、しかも、それでいて歌の流れを遮っていない。まさに名演だね。

で、今回、「雨に唄えば」の更に上を行ったような映像に遭遇。
ツボに来たです!

Gene Kelly - 「いつも上天気」(tap dancing on roller skates)
http://www.youtube.com/watch?v=Aus1PA5-SyI&feature=related

…いやぁ、改めて感じるけど、なんじゃ、このやさ男は!(ジーン・ケリーのことですが)
ダンスのセンスはばっちりだし、ローラースケートで何でタップできるんっ!?

かっこいいぞ!

いやぁ、すごくいいぞコレ!!

…そりゃね、私だって、昔は、ローラースケートのひとつやふたつは遊びましたよ(「ふたつ」はないか…わはは)、それなりに速く走ることもできましたよ、しかし、
こんなにスマートに魅せられてしまうと、歯が立たない。。脱帽ものです。

 古い映画の存在の役者さんを「古いだけで片付けるリスク」ってのは、こういうののためにあるような言葉だな、うん。やっぱり、古くたってちゃんと復習してからでないと、「過去」を語ってはいけませんのだな。いわんや「今を」もだな。。。

今度、ちゃんとジーン・ケリーの出演映画を須らく復習してみたいと思った。
ダンディにして笑顔のお茶目な名優さんだわさ♪(^^)/