夢を見た

1011kiyosumi.JPGその日、私は友人達と連れ立って、都会の喧騒から離れた避暑地に遊びに来ていた。
そこで何やら虫みたいのにに刺されてしまった私、その直後から酷い痒みと痛みに襲われた。
見れば右腕の付け根が、大きく腫れ上がっているではないか。激しく痛痒いぞ。

ばりぼり掻いている私の傍で、友人が「その腫れあがり方、尋常じゃないよ!」と吠えた。

「これ、まずいよ、ここに生息している毒蜘蛛に刺されてしまったんじゃないかな?」と、別の友人。

「え!?そしたらどうなるん?」

「このまま放置しておいたら、最悪、死ぬぞ。」

「でぇ!? 死ぬのはいけません、どうにかする方法はないん!?」

「ここは人里離れた所だし、病院、ないよねー」

「じゃ、さっさと帰らなくちゃ!」

「え?だって次の便は明日の夕方だよ。無理でしょ。」

「うわ! こまつた、どうしよう・・・」

悩んでしまった私に友人が言った

「民間療法はどうだろう?『玄武カメ』の甲羅の部分を削って煎じて飲むといいらしいよ」

「ぬな? そんなカメ、この辺に生息していないじゃろ? 第一、捕獲禁止だったりせんか?」

「あ、そうそう、そういえば今、公民館でさ、『世界のカメ展』やってるぜ。」

「おぉ!  行こう! とにかくそこ、行こう!」

こうして私は友人数名と連れ立って『世界のカメ展』に行った。


入場手続きを済ませ、さっさと会場へ。
ありとあらゆる世界中のカメがそこらじゅうにいる。
獰猛な種は、檻の中に入れられている。
求めていたカメとやらは、そういう獰猛種のひとつだった。
難なくそのカメを見つけることが出来たのだが、がっちり格納されている。

「うーん、これは手ごわいぞ、どうする?」

「そりゃあんた、守衛さんとかの隙を見つけて、鍵を盗んでくるしかないじゃないか!?」

「どうやって?」

「簡単さ、放火しちゃえばいいんだよ」

「あ、なーる!」(いや、ここで納得したりしちゃいけないんですけどね)

「ようし、俺が向うで煙焚いてくるから、あとはよろしくっ!」友人はそう言って走り去った。

数分後、辺りは煙で包まれ、緊急避難コールがけたたましく鳴り響いた。
場内の人々は半ばパニック状態だが、カメ達はのっそりしていた。
どさくさにまぎれて鍵をゲットしてきた私。その鍵で、件の檻を開ける友人。何とか目的のカメを捕獲したものの、そのカメを捕まえる時に、カメの生餌として檻の中に一緒にいた『ヒトデ』に刺されてしまった。

「うわっ!! っつー!」

「どした?」

「ほら、カメだ、受け取れ。俺は何だかヘンなヒトデに刺されちまったようだ、痛ぇ!」

「なにぃー?」

見れば、友人の手が腫れ上がっている。

「と、ともかく、早くここを出よう!」

私と友人とカメは、放火友人のいる所へ向かって走り、何とか合流に成功した。

「友人がカメと引き替えにヒトデに刺されてしまった!」と私は放火友人に語る。

「ん!? おいおい、冗談だろ? そのヒトデも猛毒だぜ。どうすんだよ?」

「み・・・民間療法はないのか?」ヒトデ友人が言う。

「民間療法は・・・そうだ、聞いた話だけれど、『マテ貝酒』を飲むといいらしい」

「なんですか?」

「かなり珍しい部類の酒だ・・・だが心配するな、確かこの近くにタモリさんの別荘がある。あの人なら持っているに違いない、分けてもらおう!」


目が覚めた。
毎度のことながら、意味不明に寝苦しい。
急激な寒さで首肩コリになってるし。。

気候の変化に追いついていない私だな(^^;