凄過ぎる色白マジッククリーム

勤務先の女子社員がものすごく顔色が悪かったので、
「大丈夫か?」
と聞いたら、「ぜんぜんOKです」とリプライしてきた。
「しかし、顔色が青白いよ。」
「青白いです?」
「血色が頗る悪そうです」
「っれー?おっかしいなぁ、これのせいかな?」


彼女が取り出したるは、韓国製のコスメであった。
内容表示の殆どがハングルなので私にゃ意味不明だが、タイトルは英語のようだ。
その情報量だけでも何とかイメージが湧く。



『Premium Super Magic BB Cream』


メーカー名はハンスキン…と読むのかな?
『マジック』と言うだけでも怪しいのに、そこに『スーパー』がついちゃったら、ただならぬモノになることは明白。しかもそれの『プレミアム』ですね?
私はそのクリームをちょっと頂き、手の甲に塗ってみることにした。


(ぬりぬりぬりぬり…) 
      <「ひょっ!」>
あまりの豹変ぶりに、普段使わない感嘆詞が飛び出しちまった。


さっと塗っただけで色白。ヤバい。ヤバ過ぎだ。
こりゃあれだ、「オオカミと七匹の子やぎ」のオオカミさん大絶賛だね。
これを手に塗り、ドアの隙間から差し込んで「お母さんだよ、開けておくれ」と言えばイチコロに違いない。『子やぎ騙し部門』最優秀賞間違いなし。


だからね、それを顔に塗ったらどうなるか…想像に難くないでしょ。
ちょっとでも誤れば超過色白現象(ホラー現象)が起きる筈だ。


「こいつは色白になりすぎて返って具合悪そうになるから、逆効果120%を保証しよう。違うのを使うことをお勧めするよ。」とアドバイスした。


「えーっでも、もったいないしぃ…」と言うので、「手とか足ならいいんじゃないか?(ある意味、最優秀賞だし)」と提案してみたが、それが果して適切なアドバイスだったかどうかは自信無い。